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第2回陶芸講座 基本・粘土の練り方・菊練り

さて、いよいよ今回は菊練りの説明をします。
なかなか覚えるのに時間が掛かりますので、あせらずに落ち着いて練習して下さい。
初めて挑戦される方は、まずしっかりとイメージしてから始めると良いでしょう。

菊練りは、粘土に含まれている空気を抜くためにします。同時に、粘土の粒子を一定の回転方向に
向けて、ロクロの上で作品を作りやすくするのが目的です。
菊練りは、地方によって随分と練り方が違うようです。それぞれに昔からの地方の粘土に合った練り方だと
思いますが、私自身は、これから紹介する練り方しかしりません。粘土が変われば、練る回数等も、もちろん
変わって来ますので、今回紹介する方法は、菊練りの中の一つだと思ってください。

陶芸講座 菊練り編  No.1 1. まず最初に粘土を砲弾の形にまとめます。粘土が多すぎても少なすぎても練りにくいので、2〜4KGの間で調整して下さい。
2.右写真のように、砲弾状にした粘土の広がっている方を時計の短針の10時から11時の間へ向けます。この時に、中心線が体の右肩と右足に一直線に線上に並ぶようにしてください。 陶芸講座 菊練り編 No.2
陶芸講座 菊練り編 No.3 3.左手で粘土の中心部分を持ちます。(4番写真の赤い点部分)左手に触れる位の位置に右手を置き、右手で粘土を真っ直ぐ前方向に押します。
この時、左手は粘土がぶれないように支えるだけで、左手では粘土を押しません。
4.押した粘土を手前に起こして、中心点から見て時計回りに、5分程(動かします。左手でもう一度中心点を見失いように支えてから、同じように右手で粘土を前に押します。

注.粘土を押す時に、力加減を変えると形が崩れてしまいます。押す力が足りないと形が広がり、また押し過ぎると真ん中辺りが細くなり粘土が切れてしまいます。粘土の硬さで力加減を変えるのが慣れるまで難しいですね。
陶芸講座 菊練り編 No.4
陶芸講座 菊練り編 No.5 5.3〜4の工程を20〜30回程繰り返すと、粘土が一周します。右端の方に×印でも付けると、押すたびに粘土が時計回りに少しずづ動くのが目にみえて分かります。一周するのに何回位押すのかを数えてみて下さい。
6.菊練りの途中写真
この段階で約120回程練った状態です。
写真のように、左手でしっかりと粘土の中心点を支えながら右手で真っ直ぐに押すと、粘土の大きさと作業台の湿る部分が、ほぼ同じ大きさになります。20回 程度で一周したら、3〜4周させます(60〜80回)。30回で一周するようでしたら、90〜120回程練って下さい。出来るだけ一周の回数  × 3〜4周の回数で練ると効率が良いみたいです。

注.湿った部分が大きい場合は、左手での支え方が足りないか、右手で粘土を真っ直ぐ押してないかのどちらかです。
陶芸講座 菊練り編 No. 6
陶芸講座 菊練り編 No. 7 7.菊練りのまとめ
所定回数練ったら、菊練りをした粘土をまとめて行きます。実は、菊練りが上達しても、このまとめ方が悪いと、逆に多くの空気が入ってしまいますから落ち着いてゆっくりとまとめていきます。
約40〜60回位で粘土をまとめます。少しずづ粘土を時計回りに回しながら、今度は粘土を上から下の方に押して行きます。同時に、右手の位置を右側の方に約指1本ずつ、ずらしては上から下へ押して行きます。
8.半分位まとめた状態の写真です。あともう一歩です。 陶芸講座 菊練り編 No. 8
陶芸講座 菊練り編 No. 9 9.まとめ終わると最初の形と同じく砲弾の形に戻ります。
10.電動ロクロで作品成形する時は、中心点をずらしてからもう一度菊練りします。
菊練りで一番注意して欲しい事は、腕の力で粘土を練るのではなく、上半身の体重を右腕に乗せるようにして練る事です。 腕の力だけで練ると、どうしても肘 と手首が動きやすくなり、菊練りに慣れた頃には腱鞘炎になる人がいます。作業台が高過ぎても練りにくいので、低めの専用台をお勧めします。
菊練りは習得するのに時間がかかりますが、諦めずにがんばって下さい。
今回は右回りですが、左回りなら回転方法を逆にするだけです。

言葉で菊練りの仕方を説明するのは難しいですね。いつかビデオ配信でも出来たらと思ってます。
                            2005.3.27作成




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